ツルゲーネフによろしく【★★★★☆】

  こんにちは~!

  えー、今日は『ツルゲーネフによろしく~give my love to Turgenev!』の感想です。
  この作品は『3 on 10』(サンオントウ)さんが2009年 One dot contest に出す為、制作した物です。



  では、いつも通りの順番でやらせて頂きます。

あらすじ
  えーと、ストーリは主人公の『まーくん』が学校のアイドルに告白する事から始まります。
  ありったけの勇気を胸に、「俺と付き合ってくれ」と。
  それに対して帰る応えは簡単に一言、「嫌よ」。
  主人公は必死に彼女を説得しますが、応えはそのまま。「嫌」の連発。でも、まいらず彼は言葉を続けます。彼女と付き合えば、食券一ヶ月分の賞金がもらえる……。でも、その為にはどうしても「嫌」の連発を終わらせ、彼女と付き合わなければ行けない。さて、事情を話すか話すまいか? 彼女は、付き合ってくれるだろうか?

感想
  この作品はまず、私の読んだ短編の中でも良い点が光ってる作品です。
  まず、題名。この題名はまず、オリジナリティから目を引くと思います。何処かのサイトで題名をぱっと見して「あれ、これどんなお話だろう?」って思わせてくれるタイプですね。曖昧な題名では無く、話の中でちゃんと意味が分かるのも良い所だと思います。
  その次に、ビジュアル的にシンプルに纏めてあるのと、音楽が他の短編にくらべて飽き辛い静かな物に落ち着いているところ。絵は奇麗ですね。でも、一枚しか立ち絵が無いのは寂しい、と思わせる所もありました。でも、それはもうちょっと後で……。
  キャラクターは普通の高校生ですが、主人公にもヒロインにも好感が持てました。
  主人公はいわゆる馬鹿で、面白いキャラです。ただ人気目当てで馬鹿ばかりしていても真面目な部分が残っていて、その学校での馬鹿っぷりが四六時中続かなくても一緒に居て楽しい人だと思えます。
  ヒロインは少しツンデレ気味で……微妙なラインでツンが押さえてあって、凄く可愛げのある女の子に仕上がっています。ツンツンデレデレよりもやっぱり、適度なちょいツンの方が可愛いですよね? 我が儘過ぎない、優しい。そんな長所が見られて、かなり気に入りました。
  マイナス点が付いてしまったのはまず第一のおまけでヒロインの視点で物語りが語られるのに、読者が見る立ち絵や行動がその時「主人公」であるヒロインだけで、彼女の視点から見た時には誰の立ち絵も出てこない所が凄く残念でした。 それとその次、バグが発生してしまって最後のおまけが読めないからです。
  「おまけなんだから別に良いんじゃない?」と言う人もいると思いますが、このノベルの場合おまけの方が本編より長く、本編のシンプルで短いお話の「反対側」を読者に見せてくれるから「惜しいなあ」と私は本当に思いました。本編では、十分~十五分程度で読める替わりに、ヒロインが感じている事がいまいち分かりません。主人公が好きなように見えますが、それは何故か……。そんな事を考えてしまいます。
  でもそれもそのおまけの一つで説明され、奇麗さっぱり本編での彼女の行動が分かる様になります。
  他にも、ハッピーでも曖昧なエンドに感じられた本編に、アフターストーリーがおまけとして付けられました。そのアフターストーリでやっと、「ああ、この二人の関係はここまでいくのか」と思いました。何といった事がある訳ではありませんが、本編では賭が終わると同時に彼等の関係が奇麗さっぱり切れる可能性も考えていましたので……。
  おまけは三つある様で、私の場合は二つ目の(多分)終わりまでしか読めず、そこでバグが発生してしまいました。他にどんな話があるのか、それとも制作者のコメントだったのか、分かりませんがどっちにしても読んでみたかったです。

  ついでに、この作品の続き、『ツルゲーネフとよろしく!』が公開されています。まだ読んでいませんが、出来るだけ早く読んで、感想書きに来ますね。

  あ、ちなみにこのノベルに出てくるツルゲーネフと言うのはロシア帝国の貴族での文学科、そして19世紀の代表的な小説家、イヴァン・ツルゲーネフです。この話で触れられる「初恋」という小説も実在しているので、ノベルのヒロイン、主人公の性格をちょっとそっちの作品と比べてみたいのと、実際どんな話なのかを知りたいのが重なりますので、近い内手に入れば読んでみたいと思います。

  差栄作者のオフィシャルサイトとゲームダウンロードはそれぞれの名前から飛べます。

  では、また!

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